- 皆様は長州力をご存じか??
今の若い人や、あまりプロレスを観ない人にとっては滑舌の悪い面白いおじいさんなのだろう。
しかし、昭和のプロレスファンにとってはまさに”革命戦士”その人である
私がプロレスを見始めたのは2001年ぐらいだろうか
その頃長州選手は既に一度引退⇒復帰しもう年齢的にも全盛とは言い難い時期だった
それでも彼は他のレスラーには無いものを持っていた、そう”緊張感”を
プロレスは真剣に勝敗を競っていない
しかし、観客相手の真剣勝負である!
プロレスはエンターテインメントである
だから競技よりも厳しい側面が必ずある!
Sponsered Link 大学生で暇すぎた私は、レンタルビデオ屋に行きプロレス関連のビデオを片っ端から借り 書籍も読みあさり、プロレスを知るにつれどんどん長州力に惹かれていった 長州力、彼の魅力・凄みは何なのか、今回はそれを私なりに述べてみたい よく藤波辰爾選手の対比で語られる事の多い長州選手 1980年代から彼が大きく輝きだす 1974年デビューして数年の頃は彼は目立たないレスラーだった アマチュアレスラーでオリンピック出場と言う輝かしい実績をひっさげ新日本プロレス入りしたが、どこか冴えない。。。 頭は角刈りでお世辞にもカッコいい身体つきではない 彼が大きくブレイクしたのはやはり有名な”かませ犬”発言からだろう (長州自身この言葉を使用していないらしい。。) 当時、WWFだったか??チャンピオンベルトを巻き顔も端正で身体もカッコいい大人気の藤波選手 先輩ではあるが年下の彼にズッと後塵を拝していた その藤波選手に噛みつく「どうしてオレがお前の下なんだ?!」と 今のプロレスではこんなシーン当たり前の様に感じるだろうが当時としては珍しかった そして、この発言で注目が集まり藤波選手との試合は”名勝負数え唄”と呼ばれ大人気カードとなる そしてジャパンプロレス旗揚げ、全日本プロレス参戦、そして新日本プロレスに出戻り、一度目の引退⇒復帰、WJプロレス旗揚げ⇒崩壊 再び新日本、そして引退へ 彼の経歴はざっくり言うとこんな感じだ ではでは、彼のどこが人を惹きつけるのか?? Sponsered Link やはり、言動のストレートさだろうと私は考える 今テレビ等でとりあげられる長州力からは考えつかないだろうが 長州力には名言が多い、名言製造機と言われた位に ”巧みな言葉選び”、と言うわけでは無くその”言葉のストレートさ”が心を打つのだ 「どうしてオレがお前の後なんだ」 「今しかないぞ!!」 「ど真ん中にたってやる!」 「やるのかやらねぇのか」 「今こそ新旧交代だろうが!」 「おれにもこんな幸せな日があっていいだろう!!」等々 プロレス団体の強力な上下関係や軋轢、その中でも発せられる言葉たち プロレスである以上台本(勝敗が決まっている)はある、しかしその理由だけでは説明できない程の切実さが長州力の言葉にはある プロレスは人気商売だ、基本的に見栄えのある人間がチャンピオンでなければいけない、魅力のある人間がその団体の顔でいなければならない、何故なら興行には集客が必要だからだ。カッコ悪ければ、また集客に不向きなら中心選手にはなれないのだ ハンサムで身体もカッコイイ、アントニオ猪木の正統な後継者の様でもあり大人気だった藤波選手に勝利しチャンピオンベルトを巻いた長州力が発した言葉 「俺の一生にも、一度くらい幸せな日があってもいいだろう」 この言葉を台本だと簡単には片づけられない、この言葉は長州選手自身の魂の言葉だろう、やっとあの藤波選手から勝利する役を貰う、会社もファンもそれを望んでいる、やっと自分が中心になった、勝ったのだ!!認められたのだ!! 私の人生は「プロレスは八百長」と言う言葉で簡単に片づけてしまう人生じゃなくて良かった、と本当に思う そして世代抗争、いつまでもアントニオ猪木の時代が続くことに不満を抱き叫ぶ 「今こそ新旧交代だろうが!」 「藤波!木村!前田!お前噛みつかないのか?!今しかないぞオレたちがやるのは!!」 またこれも”台本ありだから・・・”だけでは片づけられない彼の叫びが人の心をうつ そしてそのストレートさは行動にも表れる 新日本プロレスを飛び出し、ジャパンプロレス旗揚げそして全日本プロレスに参戦 当時は現在の様に団体同士の交流はあまりなく、まさにファンが想像していた”夢のカード”が見られる!とファンの期待は凄かっただろう そしてまた新日本に出戻りUWFインターとの抗争やまたまた新日本を飛び出し新団体WJプロレスの旗揚げ等々(まあWJは黒歴史だろうが) とにもかくにも彼の行動力は本当に驚かされる、団体間を異動する場合は必ず軋轢がある しかし、その軋轢も踏まえつつも行動する長州には注目が集まる 自分の願望に忠実に行動する長州力のストレートさに心惹かれるのだ Sponsered Link そして彼のプロレスの試合そのものも大きな魅力の一つだ 長州選手がどの様な試合運びをするのか アマレスの元オリンピック選手だから、じっくりレスリング技術を魅せるのかと言うとそうではない 展開が早いのだ ”ハイスパートレスリング”と言われパンパーンとスピーディーに試合が進行していく 正直プロレスのアマレス的な技術の攻防は玄人好みで、ファン歴の浅い私の様な人間には退屈な事が多い 起承転結を持たせるのがプロレスの試合運びでは当たり前だった時代にそのスタイルはファンから多くの支持を集める事になる 彼の代名詞である技「リキラリアット」 (走りこんで腕を水平に伸ばし相手の胸板・喉にぶつける技) その技に入る前、長州力は大きく腕を回す ”さあ、今から行くぞ!!” 観客にそう言わんばかりに これが本当にカッコよく観客も大いに盛り上がる 個人的にこのムーブが大好きなのである 1980年代の彼の試合は本当にスピーディーで、腕を回した後にリキラリアットを決める姿は本当にカッコいい 「さあ行くぞ!オレを見ろ!!オレが主役だ!!!」 そう彼の魂が言っている様に感じるのだ どれだけその姿に私は勇気づけられたのだろうか Sponsered Link 少し自慢になるが私は新卒で勤めた会社2年目で運よく営業成績で良い結果を出し表彰された事がある 規模の大きな会社だったので、オーケストラホールの様な舞台で表彰の挨拶をしなければならなくなった 15年以上も前になるのだが、何を話したか当時から本当に覚えていない 元々、人前でうまく話せる人間ではない私はメチャクチャ緊張していた 舞台からみた景色を今も全く覚えていない しかし、覚えている事がある 袖から舞台中心に歩いていく時、私は小さく腕を回したのだった 長州力選手の様に 「さあ行くぞ!見てくれ!!オレが主役だ!!」 スピーチした内容は覚えてないが「よくやった!!」と役員から褒められた事だけは覚えている この長州力のムーブが私に勇気を与えたのだった 24歳の時の話だ、私は今はもう40代である もう一度私の人生において腕を回せる様な日が来るのだろうか、不安になる 「いや、回してやる!!人生を輝かそう!!」 バラエティ番組に出演している長州力を見るたびにそんな事を思うのだった 長州力選手いつまでもお元気で、本当にありがとうございました Sponsered Link
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